くれなずめ 成田凌祭りその2
くれなずめ。4月29日からの公開が延期になってしまったけれど
これも見逃せない作品です。
久々に試写会に当たり、必死に時間を調整して観に行きましたよ、雨嵐の中を渋谷まで。
松居大悟監督の映画はなんと「アフロ田中」以来だった…。
あとはテレビでバイプレイヤーズシリーズくらいかも。
(観たい作品は結構ある。アズミ・ハルコは行方不明とか君が君で君だとか)
というわけで久々の松居監督作品。
そこまでする甲斐のある映画でした。
ほんと、成田凌出演作品につまらない作品がない。すごいな。
高校時代の同級生6人。
久々に結婚式の余興練習で集合する。
主役の成田凌は今回なんとなくおっとり男子。
高校時代と現代とその間を行ったり来たりするお話なので
男子たちのわきゃわきゃした日常の話かなーとまったり観ていると
最初から変なセリフが唐突に投げ込まれ
んん?
と思っていると
序盤にとんでもない秘密がいきなり明かされる。
でも
え?
と思う観客をよそにシレ―っと話は進む。
ずんずん進む。
最後のほうは唖然としてしまった。
なんじゃこりゃー!
よくわからないことしか言えないので要所要所での感想をば。
高良健吾がものすごくいい塩梅に
スピッツの運命の人の歌詞をさらりとセリフで言ったりする。
主題歌、キーになる曲はウルフルズなんで、ある一定の年齢層の男女には序盤から何かわからないが矢が刺さりまくりである。
ちょこちょこでてくるカメオ出演の俳優陣も豪華でおいしいし。
同級生たちみんな味があってスゴクいいのだけれど、この高良健吾もいいし
私としては
若葉竜也を推したい。
最近の彼はすごくいい!
街の上で未見なんだけど、観たい。
AWAKEでの将棋棋士の役もよかった。
この作品でも、ちょっとやさぐれたような
でも熱い心をもって芝居をしている青年といった風情を存分に魅せてくれる。
トイレでふと思いついたように脈絡のない(ようにみえる)つぶやき。
成田凌だけ一人早く帰るというときに彼の発するセリフ。
どれも味わい深くてよい。あとからクル。染みるのです。
そして、ほぼ紅一点といってよい前田敦子。
あまりじっくり作品で観たことがなかったんだけれど
素敵な女優さんなんですねぇ。
この写真での場面なんてすごく良かった。
ちょっとエキセントリックで、本音を怒鳴りながらしか言えない、照れが怒りになる女子。
私も、成田凌の役柄の立場なら彼みたいに過ごしてみたいかなあ。
いや…黒歴史をみるのが堪えられない気がするのでいいかもしれない。
でもこんな風に友人たちとくだらない話がいつまでもできたらいいかもしれない。
いくつになっても馬鹿でくだらないことに笑いあって
じゃあねーと手を振る人生を送れたらいいね。
という気持ちになる映画。
成田凌祭りは次回「窮鼠はチーズの夢をみる」で〆ようかな。