佐藤健と函館と観光の記憶

世界から猫が消えたなら

 

先日、佐藤健氏がロケで函館にいたとき(世界から猫が消えたならの撮影中の話だと思われる。)あちこち食べ歩いたという話をしており

 

梅乃寿司

という店名がでた。

覚えがあるな~でもちょっと自分の記憶と店の場所が違う気がする

と記憶を頼りに検索したら、同じ店だった。

私が函館にいったのはもう15年以上前の話。

その時に函館を案内してくれたのが

以前一緒に働いていた方が転勤でその地にいる時だった。

その人は非常にグルメでかつ旅行好きだったので

快く自分がよい、おいしいと思うお店や場所を次々を案内してくれた。

そのうちの一つが梅乃寿司だった。

 

当時このお寿司屋さんは函館から少し離れた森町という場所にあり

長く地元の人々に愛され美味しいと評判のお店だった。

その方が車で連れて行ってくれなければこちらは行けなかった。

すごくおいしくてテンションあがったのを覚えている。

と思ったら、その後そのお寿司屋さんは函館市内に店を移し

かつ、さらに評判が評判を呼びミシュランで星がつくようなお店になっていたことを今回の検索で知った。

 

私にとってその函館はどこを案内されても素晴らしい、良い旅だった。

再訪したいと思いつつ、それ以来北海道そのものに行くことができていない。

 

 

そして、この旅行から帰ってきたばかりのときに当時某掲示板で函館の観光について質問している方がおり

私はそこに回答してみた。

 

というのも、その案内してくれた方はもともと東京の人で

本人も転勤で来たばかりのときにあれこれおススメを教えてもらったそうだ。

その中で、地元の人が教えてくれるお店にハズレはないが

観光地については、地元が押す場所は少し違うと感じたと言いながら

自分やよそから来た人間が比較的喜ぶところと地元民に薦めらえたところ両方を回ってくれた。

そして、私もこの転勤族の同僚がいうよそ者が感動する函館の方により感動した。

 

それまで、地元民にきく見どころ、お店が一番だと思っていたのだが

そうではないこともあるということを実感したのだ。

そこで、その掲示板で観光客として参考になればと書き込んだのだが

よく書き込んでいるらしい地元民の回答者にそれをおもいっきり皮肉られた。

 

観光でそちらの方をみんなみてよいというけれど、地元民としては

絶対にこっちの方がいいのに、非常に表面的で薄っぺらい。

ぜひ、地元民としてそちらではなくここを観て欲しい…

  

云々と書かれてしまった。

 その方は、常に苦々しく思っていたのだろう。

 

でも、日本を観光する外国人が増え、なぜここにこんなに外国人が?と思うと

日本人が思いもよらぬところをすごく褒めていたり、感動していたりする。

 いろんなところを見てもらえばいいのになあ…とがっかりした記憶までも佐藤健氏の声によって引っ張り出された春先の夜。

 

 あ、世界から猫が消えたならはいい作品です。

私の中では、この作品の中での母親と主人公の話が

亡くなった幼馴染と自分の話にリンクして切ない。

良い映画は作品の中のエピソードが無数の人の個人的な思い出とシンクロする。

自分にとって身近な人がいついなくなるかわからない。

会える時に会える人とあって、話して、思い出を紡いでいきたいと思える作品です。

幼馴染とも函館、行きたかった。